【初めての受験で107点】個人ブログのTOEFL iBT勉強法

先日TOEFLを受けてきました。さして劇的な勉強法はしていませんが、勉強法、テンプレートなどは結構皆さんのブログを参考にしてきたので、私のやり方もここに残しておこうと思います。

大して影響力のあるブログではないので、いろいろ調べた人が最後のほうにたどり着くブログではないかと考え、試験形式やよくある勉強法など多くの人が書いていることは抜きにして、私なりの工夫だけを書き起こしました。

全文を読む時間のない人へ。一番最後に紹介する"TED-Ed"というYouTubeチャンネルが、とにかくオススメです。そこだけでも参考にしてもらえればと思います。

結果

点数は以下の通りです。

合計:107/120

Reading:30/30

Listening:30/30

Speaking:22/30

Writing:25/30

勉強前の英語力

勉強開始前の私自身のレベルも書いておきます。同じくらいの位置にいる人は参考にしてみてください。

もともと英語は好きな方で、特に目的はなかったのですがオンライン英会話を1年半ほど続けてきました。

が、帰国子女やインターナショナルスクールに行っていたわけではなく、海外経験は台湾に旅行で4日間のみ。英語の勉強自体は長く続けていましたが、ペラペラになる特殊な環境があったわけではないと思います。

7年くらい前に受けたTOEICは845点でした。その後は単語の勉強などをほとんどしておらず忘れていく一方でしたが、オンライン英会話でListeningとSpeakingを練習していたので、トータルの実力ではそれくらいのレベルを維持していたかもしれません。

自分で書くのは変ですがなるべく客観的に自分のレベルを分析すると、

・語彙力:あまり高くない。オンライン英会話でも簡単な単語ばかりで喋ってしまうのが悩み(harmful, terribleなどをすべてbadにしてしまう)。Readingでは、自分の専門分野の単語は多少分かるけれどその他はさっぱり。大学受験に必要な単語も結構忘れていたと思う。

・文法:あまりに複雑なものは忘れているかもしれないが、高校レベルで習う事項は特に問題なし。

・発音:良い方。いくつか苦手はありますが(dzとzなど)、英会話でも殆ど指摘されたことはなく、訛りも気にならないと言われる。

・Speaking:オンライン英会話では、専門的な単語は調べつつある程度自分の意見を述べられるレベルだった。が、文法ミスは多く、細かなニュアンスなどは特にわかっていなかった。TOEFLの形式などは一切知らなかった。

・Writing:全く対策したことがなかった。

なぜTOEFLを受けたか

英語はコツコツ勉強してきたので、就活に向け数字に残しておこうと思い、受験を決意しました。

TOEFLかIELTS、TOEIC、英検......色々悩んだ上でTOEFLにしました。理由は以下の通りです。

  • 英検は国際的にはあまり評価されていない。資格に期限がないのは利点だが、就活に使うだけなのであまり気にしなかった。Speakingが対面なのも気が引けた。ただし、他の3つと違って点数ではなく合否なのは、受験の際にモチベが上がりやすくて良いかもしれない。
  • TOEICも国際的な評価はさほどない。以前に受けたことがあるのはアドバンテージだが、ビジネスで英語を使う予定はない。
  • IELTSはイギリス含め様々なアクセントで出題されるが、アメリカ以外のアクセントに苦手意識があった。Speakingも対面で、YouTubeのサンプルなどを見たが瞬時に答えを考えてペラペラ喋らないといけないので、コミュ障にはキツそうだった。そして、そもそもパスポートを持っていなかったので受けられなかった。
  • TOEFLはアカデミックな内容が多く難易度は高いように思えるが、基礎教養に大きく欠けた部分はなく、他の受験生に比べて後れを取ることはないだろうと思った。Speaking、WritingはIntegrated TaskといってListeningと組み合わされて出題されるため不安が残ったが、とりあえずパスポートがなくても受けられるのでこちらにした。

留学目的の受験ではないため特に何点をとらなければいけないというラインはなかったのですが、100点を目標に設定しました。

反対に、こういう人にはあまりTOEFLはおすすめしません↓

  • いろいろな学問の基礎知識が怪しい/偏りが激しい人。専門知識は要りませんが、例えば原子はそれより小さい粒子からできているとか、アメリカはイギリスから独立したとか、すべての生物は細胞からできていて細胞が増えることで新陳代謝しているんだとか、そういった基礎知識がすごーーく怪しい、という人にはあまりおすすめしません。他の試験を受けたことがないから安易に言えませんが、英検とかのほうが良いかも。
  • とにかく対面でSpeakingがしたい人。私などはコミュ障で緊張しいなので画面に向かって話すほうが気が楽でしたが、試験部屋に人がたくさんいるのに恥ずかしくて話せないという人、どうしても対面のほうが喋りやすいという人、厳密なspeaking時間が怖いという人は、IELTSなどを考慮したほうが良いかも。

勉強法

具体的な勉強法についてですが、長くなりすぎてしまったので分野ごとに短めの記事にまとめました。以下をご参照ください。

 

kotoba-chz.hatenablog.com

 

kotoba-chz.hatenablog.com

 

kotoba-chz.hatenablog.com

 

kotoba-chz.hatenablog.com

 

受けようと決めたのが2022年12月初旬。そこから単語帳とSpeakingを毎日コツコツ、合計で1日45分くらい勉強し、実際に受験を申し込んだのが1月終わりでした。

本腰を入れたのは2月から。実際の試験が3月頭だったので、一ヶ月くらいはしっかり勉強したことになります。

とはいっても毎日やったわけではないし、昼間には普通に学校に通っていたので、オンライン英会話で毎日Speaking練習を続けながら、週に3回くらい、1日3-4時間勉強した感じでしょうか。

 

複数回受験しない人へ

巷の様々なブログでは点数アップのため複数回受験することを勧めていますが、そんなに気軽にできるものではありません。

もちろん私自身も1回目で満足の行く結果が出たから1回で済んだだけですし、なんとしても80点、100点を超えなければいけない場合もあるでしょうから、複数回受けることをもったいないとは思いません。

が、私が受けたとき受験料は3万円を超えており、6万円、9万円......はパッと出せる金額ではありません。どうしても1回しか受験できない皆さんに、私から言えることを書きます。

まず、複数回受験することのメリットは何でしょうか。

  • 自分の実力がわかる
  • 何回か受ければ、運の良い回に巡り会える
  • 会場の雰囲気や受験システムがわかる

こんなところでしょうか。それぞれについて何とか埋め合わせることを考えましょう。

まずは実力についてです。というのも、100点を取りたくて受けたがまだ早かった、ということが起こりえます。そして2回目では点数が伸び100点が取れました、というようなケースです。

これについては残念ながら勉強あるのみでしょう。しかし、100点を取る場合の点数の内訳などは多くのブログで考案されています。そして、良い教材を選べばWritingやSpeakingについてでさえもある程度点数を推測できるようになっています。単語帳にも「◯◯点を目指すボキャブラリー」という項目があり、何割分かれば80点レベル、という指標があります。自分の実力を厳しめに見ながら推測することで、実力があまりにも足りない状態での受験は避けられるでしょう。

 

次に運です。これもまた打つ手なしですが、もう少しだけ分析していきましょう。TOEFLにおける運とはなんでしょうか。

出題される問題の難易度にはあまり差がないと考えられます。参考書によればReading/Listeningは正解率が100%でなくても30点を取れるようですし、ダミー問題は問題の難易度を調整して今後出題するために行われていると私は考えているので、あまりに難しい問題ばかりがその日に出題されて悲惨な点数になった......ということは考えにくいです。

それから、日々のコンディション、つまり体調やなんやかんやです。これについては、前日早く寝たりして、個々の特性に合わせた体調管理をするしかないでしょう。

最後に、分野の運です。TOEFLでは様々な学問分野から問題が出されるため、人によっては得意不得意が生じます。しかしこの点についても、TOEFL側はあまりに不公平なことはしてきません。たとえば、専門的すぎる語句については必ず言い換えて説明されており、当然ながらその分野のスペシャリストだけが解けるような問題は用意されていません。あくまでも日常的に使える範囲+αで学習すれば良いということです。また、背景知識があるに越したことはありませんが、なくても特に構いません。どうしても苦手だと思う分野について重点的に語彙を増やし、大丈夫だなと思った段階で受ける、ということが大切です。4技能全てで自分の得意な分野だけが出ることを期待して受け続けるのはあまり現実的ではないでしょう。

 

最後に、会場の雰囲気や受験システムです。たしかに複数回受けることによって試験のシステムが分かりますが、こちらは事前に対策しがいがあります。

たとえば試験当日の流れについては、何時に着けばいいのか、休憩時間は何をして良いのかなど、調べれば様々な人が公開しています。受験会場の様子ですら検索すれば出てくることがあります。会場によっては下見ができるところもあるかもしれません。どうしても心配なら、少なくとも道順くらいは事前にたどれます。ちなみに私の場合、会場では日本語の指示に従うだけでしたが、休憩の入り方終わり方がイマイチ分からず困りました。

また、多くの受験生が「周りがうるさい」といった感想を持つかもしれません。会場受験の場合、到着した順番によっては自分がリスニングしている間に周囲の人がスピーキングをしたり、リーディングの間に他人のセキュリティチェックが行われたりするため、わざわざ到着時間を調整する人までいるようです。しかしいくら頑張っても、ある程度周りが騒がしいのは避けられません。会場の立地によっては街の喧騒も妨げになるかもしれません。

私は家で勉強している間も、問題を解きながら英語の音声を流し続けていました。さすがに自分のスピーキングを録音している最中は無理ですが、それ以外のリーディング、リスニング、ライティング中は常にYouTube等で英語の音声を大音量で流したり、環境音を流したりして、うるさい中でも問題を解くことに慣れるようにしました。メモをとる用具さえも、鉛筆とボールペンでは具合が違うかもしれませんので、本番と揃えて準備しました。Speakingのタイマーも、喋った時間と残り時間どちらが表示されるのかは重要なので、本番の形式と揃えて練習していました。

同様に重要なのが問題形式です。どれが何題出題されるだとか、制限時間については勉強していくうちにわかりますが、問題は当日に見る画面でしょう。問題集と当日の試験には以下のような違いがあることが想定されますから、とにかく公式の無料模試を見て、それを真似る形で問題集に取り組むのがオススメです。

  • Reading: 問題集では見開きで全文のっているが、当日はスクロールしないと全文は見られない。
  • Listening: 問題集では前の問題に戻ったり、選択肢や前後の問題を好きなだけ見られる。当日は、前の問題には戻れず、選択肢も事前に見ることはできない。
  • Speaking: 問題集ではパッセージを好きなだけ見られるが、当日はパッセージを見ながら喋ることはできない。
  • Writing: 自分のパソコンで書いているとスペルミスが自動的に指摘されてしまう。コピペのショートカットも自分のパソコンだと使えてしまう。

などなど......。これらは、どれも皆さんの当日試験がどうかはわかりませんが、少なくとも公式模試ではこういう形式になっているよというものです。

このあたりを熟知し、例えばListeningでは事前に問題文を見ないよう心がけたり、Speakingでもパッセージを見ながら準備したり話したりしないよう心がけたりすることで、これらのレギュレーションによるミスを減らすことができるでしょう。

逆に言うと、こういった細かい問題形式に慣れるためだけに余計な3万円を払うのであればもったいないと思います。

 

もっと早くしておけばよかったこと

公式の無料問題を解く

TOEFLは公式が無料の模試一回分を提供しています。Reading、Listeningは正誤判定ができますが、あまり復習しやすく設計されていませんので、勉強をするには向いていません。

ただ、ひとつ上の章で述べたように公式に発表されている問題形式を知っておくことは非常に大切です。またReadingの難易度の感覚、Listeningのスピード感などは、公式を一度聞いておくことが重要です。問題集によってはリスニング音声が本番よりも遅いかもしれません。

 

SpeakingのSample Answerを聞く

IELTSは結構あったのですが、TOEFLのスピーキングをSample Answerつきで視聴できるところが少なく、諦めてしまっていました。

まずは、何度も言っているようにTOEFL公式のSample Answerを早いうちに聞いておきましょう。私の場合、実は高いレベルを目指しすぎていたことがわかりました。英会話でネイティブの先生に添削してもらうと、どうしてもminor mistakesを指摘され続ける日々が続きます。aとthe、単数形と複数形を間違え続け、挫折しそうでした。

が、公式の無料模試で提供されているSample Answerをみると、思ったよりミスには寛容です。また市販の問題集のSample Answerは尋常じゃないぐらいの長さを複雑な文法を用いて喋っていたりしますが、公式では内容をしっかり伝えることに重点を置いています。正直、このレベルでHigh-levelと見なしてくれるんだと安心しました。

ただ、実際の点数が思ったより低く、似たような感触を持った人も結構いるようなので、Sample Answerは甘めの採点か、我々には分かりにくい差があるのかもしれません。

また、実はYouTubeにもSample Answerを点数・添削とともに公開してくれているチャンネルがあります。

www.youtube.com

私は結構このチャンネルでレベル感を掴みました。もっと早く知りたかった。

 

TED-Edを観る

ListeningおよびSpeakingの対策として、TED-Edを早くから見ておけばよかったと思っています。実はこのブログはこれを紹介するために書いたと言っても過言ではありません。

Listeningの対策として、巷ではTEDを見よとか映画を見よとか言われています。それが大事なのはわかっているけれど、一朝一夕でできることではありません。TOEFLの勉強をするために映画を見るというのは非効率的でしょう。腰を据えてTOEFLの勉強をするなら、TOEFLの問題集を解いたほうが良いと私は思います。TOEFLの勉強なんだから、教材さえ豊富に用意できるのであれば、TOEFLのための音声を聞いたほうが良いです。時間に余裕があり、日々の生活でコツコツと基礎リスニング力を上げるならTEDや映画を見たら良いと思いますが。

が、TED-Edというチャンネルは非常におすすめです。このチャンネルではアメリカ史や自然科学、心理学をはじめとした様々な教育的な内容が5分程度の動画にまとまっています。

まず何が良いかというと、TOEFLにそのまま出題されているのではないかと思うほど形式が合致していることです。どの動画も5分程度で導入から今後の展望や具体例まで完結するレクチャーです。内容も、アメリカの歴史、選挙制度、鳥や虫や宇宙などTOEFL頻出の自然科学ばかりです。また分野ごとの再生リストが作られているので、鳥のことをあまり知らないなら鳥の動画ばかり見ることもできます。

日本語字幕も公式のものが用意されており、いつでも逐語訳をチェックできます。ちゃんと測ったわけではないですが、速さも本番のテストと同じか少し速いくらいで、勉強にはもってこいでしょう。生物学やアメリカ史等の知識と英単語が得られるし、Speakingの問題集が足りなくなればこの動画を見て勝手に要約していればいいのです。

私が一通りググった勉強法では全然紹介されていなかったのですが、このチャンネルの動画を全部見てから受ければよかったと今では思います。TOEFLを目指すすべての人に届け!!!

 

www.youtube.com