TOEFL 私のListening対策

TOEFL受験の概要については下の記事にまとめてありますので、そちらをご参照ください。

 

kotoba-chz.hatenablog.com

 

この記事では、Listening対策について別途まとめます。

 

結果

Listeningは30点中30点でした。解きながらも「お、聞けてる聞けてる」という実感はありましたが、いくつか不安な問題もありましたし、満点とは思いませんでした。

私の勉強法

使った教材は以下のとおりですが、手近な図書館にあったものを借りたので、新形式に対応していない物が多かったです。

  • 毎日ミニ模試TOEFLテストiBTリスニング(テイエス企画)
  • 10日間集中 TOEFL iBTテスト スコアアップ大特訓 (アスク出版)

実は、受けようと思い立ってすぐに解いた模試でListening正答率が92%で、聞き取りにもほぼ難がなかったため、初めはあまり対策していませんでした。

他の模試を解いたりIntegrated Taskをこなしたりしているうちに聞き取りが難しくなり、問題集によっては正答率がぐんぐん下がっていき、時には半分ぐらいになりました。ようやく危機感を感じて、問題集を借りてきました。

 

私の場合、何もかも聞き取れないということはなかったので、自分の苦手に注力して対策しました。主に2点です。

  • 知らない単語は一つ一つ覚える。
  • 単語は知っているのに聞き取れなかった部分は自分で発音してみる。

リスニング問題を解く

→丸付けする

スクリプトを横に置きながらもう一度音声を聞いて、聞き取れない部分があったらスクリプトを見、上記2点を確かめる

→内容が全部わかったら問題の解説を読む。

といった感じで進めていきました。内容が全部わかれば、解けない問題はほとんどない.....と思っていましたが、「意図」の問題なんかは意外とそうでもなくて困りました。発言を聞き、教授の意図はなんですか、と問う問題ですね。

これはいちいち立ち止まって、なぜわからなかったのかを考えました。すると、Speakingの記事でも少し述べますが、「日本とアメリカの文化の違い」から来ていることがちょくちょくありました。

たとえば日本の学校で授業を受けてくると、「授業中に当てられてもない学生が急に話したり答えたりするのはおかしい」とか「そんなことで教授室を訪ねるのはおかしい」とか勝手に思ってしまいがちです。そういうことは逐一調べて、アメリカではこうなんだ、と確かめました。

そして、そうやっても納得できないものは、出題者と馬が合わなかったんだと思って諦めました。公式ではない問題集ならなおさらです。

 

メモの難しさ

ある程度リスニング力が上がってくると、次のハードルはメモの取り方ではないでしょうか。「TOEFL メモ」で検索すると実際のメモ例を公開してくれているページも見つかります。また参考書によってはメモ例を載せているものもあります。

それらを参考にしながら、自分の癖や特性に合わせてメモをするようにしました。

たとえば私は、メモに集中しすぎてリスニングに集中できなくなってしまうことがよくありました。メモにはいくつも単語が並び、しかしその単語が何だったのかは聞いていないという感じ。

そしてある日、思い立ちました。

 

メモってしなくてもいいんじゃない?

 

というのも、頑張ってメモしまくっていたにも関わらず、問題を解いているときにメモを参照したのはほんの数回、1パッセージにつき1回程度だったからです。

そんなわけで、何回か実践してみました。メモを一切取らずにリスニングに集中し、記憶だけを頼りに問題を解いてみたのです。

するとどうでしょう。

 

まあまあ解けました。

 

あんまり劇的な結果ではないんですが、まあまあ、解けました。満点は取れませんでした。

細かい内容が必要なもの、たとえば年号や細かい地名、例が列挙されて混乱するような問題のときは、やはりうまく解けませんでした。

ここから全く方針を転換してしまって、まずマインドセットを「メモしなくてもまあまあとれる」に切り替えました。そして「リスニングを邪魔しない範囲でメモを取る」と決めました。

例えば列挙している中でもリスニングがゆっくりなときは、十分にメモを取れます。また、文と文の切れ目が長いときもそこそこメモを取る時間があります。

そういう隙間にメモを取ることにして、絶えずメモするのはやめにしました。大まかな流れはどうせ覚えているし。

というわけで私はこの方針に転換しました。参考書の中には自分に合わないコツも書いてあります。例えば「略語でメモを取れ」と書いている参考書はよく見ましたが、単語の最初2文字とかをメモしても何の単語だったのか私は全然思い出せず、そんなことなら書かないほうがマシ、という感じでしたし。

めちゃめちゃメモを取る、固有名詞だけメモを取る、何も書かないなど、極端な方法を試しながら自分の記憶のクセに合った方法をぜひ見つけてみてください。

TOEFL 私のReading対策

TOEFL受験の概要については下の記事にまとめてありますので、そちらをご参照ください。

 

kotoba-chz.hatenablog.com

 

この記事では、Reading対策について別途まとめます。

結果

Readingは30点中30点でした。解いている最中も手応えは感じていましたが、まさか満点とは驚きました。

私の勉強法

使った教材は以下のとおりですが、手近な図書館にあったものを借りたので、新形式に対応していない物が多かったです。

  • TOEFLテスト英単語3800(旺文社)←これは買いました。
  • TOEFLテストリーディング問題270(旺文社)
  • 各種模試

勉強を始めて最初に受けた模試で正答率が80%くらいで、そのうちいくつかはTOEFLならではの形式に苦戦したものでした。解きながらわからない単語をメモし、それらを調べた上で、それでも解けない問題はどうして解けないのかを分析しました。

また、分野ごとに明らかに得手不得手があったので、語彙の足りない分野については積極的に(日本語コンテンツでもいいので)知識を増やしました。

旺文社のTOEFLテスト英単語3800にはオマケとして分野ごとの単語をまとめた小冊子がついてくるのですが、これがなかなか便利でした。ただ単語帳自体は全然関連のない順番で単語が並んでいるので、そこはネックだったかも。

また、各種模試を受けるうちにだんだん(なぜか)Readingの成績が悪くなってきてしまいました。これは大変だと思い「TOEFLテストリーディング問題270」を借りてきて勉強しました。新形式になる前の問題集ではありましたが、1パッセージ20分程度でこなせる問題がいくつも掲載されており、スキマ時間でできるので朝とかにチマチマ解いていました。

苦手問題の攻略

私の場合、間違えた問題を復習していくうちに何パターンか間違いの傾向が見えてきました。

  1. 文挿入問題:これが驚くほど苦手でした。本番はそうでもなかったのですが、問題集の例は「どこでもよくない?」みたいなものばっかりで......。とにかく「指示語があればそれをもとに考える」「悩んだときは、■の前後のつながりが弱い方に挿入」を意識しました。最後まで苦手なままでしたね。ただ、問題集によっては「流し読み」を推奨しているところもありますが、詳論を踏まえた上で全体の流れを踏まえられないとこの問題は解きにくいのではと思いました。
  2. 要約問題:最後にある要約の問題で、これも得点比率が高いのに苦手で困りました。まずは、Summaryの序文が示されている場合は、その序文の具体例として合致するものを選ぶ。それでうまくいかない場合は、各段落の要約を選ぶ。このとき、「答えの選択肢について更に詳しく述べることができるか」を基準にしました。その選択肢について更に詳しい説明が可能な場合は、その文はなにかの要約であり、正答の可能性があります。反対に、その選択肢以上に詳しく説明できないばあいには、選択肢自体が具体例や詳説であり、正答の可能性は低くなります。

【初めての受験で107点】個人ブログのTOEFL iBT勉強法

先日TOEFLを受けてきました。さして劇的な勉強法はしていませんが、勉強法、テンプレートなどは結構皆さんのブログを参考にしてきたので、私のやり方もここに残しておこうと思います。

大して影響力のあるブログではないので、いろいろ調べた人が最後のほうにたどり着くブログではないかと考え、試験形式やよくある勉強法など多くの人が書いていることは抜きにして、私なりの工夫だけを書き起こしました。

全文を読む時間のない人へ。一番最後に紹介する"TED-Ed"というYouTubeチャンネルが、とにかくオススメです。そこだけでも参考にしてもらえればと思います。

結果

点数は以下の通りです。

合計:107/120

Reading:30/30

Listening:30/30

Speaking:22/30

Writing:25/30

勉強前の英語力

勉強開始前の私自身のレベルも書いておきます。同じくらいの位置にいる人は参考にしてみてください。

もともと英語は好きな方で、特に目的はなかったのですがオンライン英会話を1年半ほど続けてきました。

が、帰国子女やインターナショナルスクールに行っていたわけではなく、海外経験は台湾に旅行で4日間のみ。英語の勉強自体は長く続けていましたが、ペラペラになる特殊な環境があったわけではないと思います。

7年くらい前に受けたTOEICは845点でした。その後は単語の勉強などをほとんどしておらず忘れていく一方でしたが、オンライン英会話でListeningとSpeakingを練習していたので、トータルの実力ではそれくらいのレベルを維持していたかもしれません。

自分で書くのは変ですがなるべく客観的に自分のレベルを分析すると、

・語彙力:あまり高くない。オンライン英会話でも簡単な単語ばかりで喋ってしまうのが悩み(harmful, terribleなどをすべてbadにしてしまう)。Readingでは、自分の専門分野の単語は多少分かるけれどその他はさっぱり。大学受験に必要な単語も結構忘れていたと思う。

・文法:あまりに複雑なものは忘れているかもしれないが、高校レベルで習う事項は特に問題なし。

・発音:良い方。いくつか苦手はありますが(dzとzなど)、英会話でも殆ど指摘されたことはなく、訛りも気にならないと言われる。

・Speaking:オンライン英会話では、専門的な単語は調べつつある程度自分の意見を述べられるレベルだった。が、文法ミスは多く、細かなニュアンスなどは特にわかっていなかった。TOEFLの形式などは一切知らなかった。

・Writing:全く対策したことがなかった。

なぜTOEFLを受けたか

英語はコツコツ勉強してきたので、就活に向け数字に残しておこうと思い、受験を決意しました。

TOEFLかIELTS、TOEIC、英検......色々悩んだ上でTOEFLにしました。理由は以下の通りです。

  • 英検は国際的にはあまり評価されていない。資格に期限がないのは利点だが、就活に使うだけなのであまり気にしなかった。Speakingが対面なのも気が引けた。ただし、他の3つと違って点数ではなく合否なのは、受験の際にモチベが上がりやすくて良いかもしれない。
  • TOEICも国際的な評価はさほどない。以前に受けたことがあるのはアドバンテージだが、ビジネスで英語を使う予定はない。
  • IELTSはイギリス含め様々なアクセントで出題されるが、アメリカ以外のアクセントに苦手意識があった。Speakingも対面で、YouTubeのサンプルなどを見たが瞬時に答えを考えてペラペラ喋らないといけないので、コミュ障にはキツそうだった。そして、そもそもパスポートを持っていなかったので受けられなかった。
  • TOEFLはアカデミックな内容が多く難易度は高いように思えるが、基礎教養に大きく欠けた部分はなく、他の受験生に比べて後れを取ることはないだろうと思った。Speaking、WritingはIntegrated TaskといってListeningと組み合わされて出題されるため不安が残ったが、とりあえずパスポートがなくても受けられるのでこちらにした。

留学目的の受験ではないため特に何点をとらなければいけないというラインはなかったのですが、100点を目標に設定しました。

反対に、こういう人にはあまりTOEFLはおすすめしません↓

  • いろいろな学問の基礎知識が怪しい/偏りが激しい人。専門知識は要りませんが、例えば原子はそれより小さい粒子からできているとか、アメリカはイギリスから独立したとか、すべての生物は細胞からできていて細胞が増えることで新陳代謝しているんだとか、そういった基礎知識がすごーーく怪しい、という人にはあまりおすすめしません。他の試験を受けたことがないから安易に言えませんが、英検とかのほうが良いかも。
  • とにかく対面でSpeakingがしたい人。私などはコミュ障で緊張しいなので画面に向かって話すほうが気が楽でしたが、試験部屋に人がたくさんいるのに恥ずかしくて話せないという人、どうしても対面のほうが喋りやすいという人、厳密なspeaking時間が怖いという人は、IELTSなどを考慮したほうが良いかも。

勉強法

具体的な勉強法についてですが、長くなりすぎてしまったので分野ごとに短めの記事にまとめました。以下をご参照ください。

 

kotoba-chz.hatenablog.com

 

kotoba-chz.hatenablog.com

 

kotoba-chz.hatenablog.com

 

kotoba-chz.hatenablog.com

 

受けようと決めたのが2022年12月初旬。そこから単語帳とSpeakingを毎日コツコツ、合計で1日45分くらい勉強し、実際に受験を申し込んだのが1月終わりでした。

本腰を入れたのは2月から。実際の試験が3月頭だったので、一ヶ月くらいはしっかり勉強したことになります。

とはいっても毎日やったわけではないし、昼間には普通に学校に通っていたので、オンライン英会話で毎日Speaking練習を続けながら、週に3回くらい、1日3-4時間勉強した感じでしょうか。

 

複数回受験しない人へ

巷の様々なブログでは点数アップのため複数回受験することを勧めていますが、そんなに気軽にできるものではありません。

もちろん私自身も1回目で満足の行く結果が出たから1回で済んだだけですし、なんとしても80点、100点を超えなければいけない場合もあるでしょうから、複数回受けることをもったいないとは思いません。

が、私が受けたとき受験料は3万円を超えており、6万円、9万円......はパッと出せる金額ではありません。どうしても1回しか受験できない皆さんに、私から言えることを書きます。

まず、複数回受験することのメリットは何でしょうか。

  • 自分の実力がわかる
  • 何回か受ければ、運の良い回に巡り会える
  • 会場の雰囲気や受験システムがわかる

こんなところでしょうか。それぞれについて何とか埋め合わせることを考えましょう。

まずは実力についてです。というのも、100点を取りたくて受けたがまだ早かった、ということが起こりえます。そして2回目では点数が伸び100点が取れました、というようなケースです。

これについては残念ながら勉強あるのみでしょう。しかし、100点を取る場合の点数の内訳などは多くのブログで考案されています。そして、良い教材を選べばWritingやSpeakingについてでさえもある程度点数を推測できるようになっています。単語帳にも「◯◯点を目指すボキャブラリー」という項目があり、何割分かれば80点レベル、という指標があります。自分の実力を厳しめに見ながら推測することで、実力があまりにも足りない状態での受験は避けられるでしょう。

 

次に運です。これもまた打つ手なしですが、もう少しだけ分析していきましょう。TOEFLにおける運とはなんでしょうか。

出題される問題の難易度にはあまり差がないと考えられます。参考書によればReading/Listeningは正解率が100%でなくても30点を取れるようですし、ダミー問題は問題の難易度を調整して今後出題するために行われていると私は考えているので、あまりに難しい問題ばかりがその日に出題されて悲惨な点数になった......ということは考えにくいです。

それから、日々のコンディション、つまり体調やなんやかんやです。これについては、前日早く寝たりして、個々の特性に合わせた体調管理をするしかないでしょう。

最後に、分野の運です。TOEFLでは様々な学問分野から問題が出されるため、人によっては得意不得意が生じます。しかしこの点についても、TOEFL側はあまりに不公平なことはしてきません。たとえば、専門的すぎる語句については必ず言い換えて説明されており、当然ながらその分野のスペシャリストだけが解けるような問題は用意されていません。あくまでも日常的に使える範囲+αで学習すれば良いということです。また、背景知識があるに越したことはありませんが、なくても特に構いません。どうしても苦手だと思う分野について重点的に語彙を増やし、大丈夫だなと思った段階で受ける、ということが大切です。4技能全てで自分の得意な分野だけが出ることを期待して受け続けるのはあまり現実的ではないでしょう。

 

最後に、会場の雰囲気や受験システムです。たしかに複数回受けることによって試験のシステムが分かりますが、こちらは事前に対策しがいがあります。

たとえば試験当日の流れについては、何時に着けばいいのか、休憩時間は何をして良いのかなど、調べれば様々な人が公開しています。受験会場の様子ですら検索すれば出てくることがあります。会場によっては下見ができるところもあるかもしれません。どうしても心配なら、少なくとも道順くらいは事前にたどれます。ちなみに私の場合、会場では日本語の指示に従うだけでしたが、休憩の入り方終わり方がイマイチ分からず困りました。

また、多くの受験生が「周りがうるさい」といった感想を持つかもしれません。会場受験の場合、到着した順番によっては自分がリスニングしている間に周囲の人がスピーキングをしたり、リーディングの間に他人のセキュリティチェックが行われたりするため、わざわざ到着時間を調整する人までいるようです。しかしいくら頑張っても、ある程度周りが騒がしいのは避けられません。会場の立地によっては街の喧騒も妨げになるかもしれません。

私は家で勉強している間も、問題を解きながら英語の音声を流し続けていました。さすがに自分のスピーキングを録音している最中は無理ですが、それ以外のリーディング、リスニング、ライティング中は常にYouTube等で英語の音声を大音量で流したり、環境音を流したりして、うるさい中でも問題を解くことに慣れるようにしました。メモをとる用具さえも、鉛筆とボールペンでは具合が違うかもしれませんので、本番と揃えて準備しました。Speakingのタイマーも、喋った時間と残り時間どちらが表示されるのかは重要なので、本番の形式と揃えて練習していました。

同様に重要なのが問題形式です。どれが何題出題されるだとか、制限時間については勉強していくうちにわかりますが、問題は当日に見る画面でしょう。問題集と当日の試験には以下のような違いがあることが想定されますから、とにかく公式の無料模試を見て、それを真似る形で問題集に取り組むのがオススメです。

  • Reading: 問題集では見開きで全文のっているが、当日はスクロールしないと全文は見られない。
  • Listening: 問題集では前の問題に戻ったり、選択肢や前後の問題を好きなだけ見られる。当日は、前の問題には戻れず、選択肢も事前に見ることはできない。
  • Speaking: 問題集ではパッセージを好きなだけ見られるが、当日はパッセージを見ながら喋ることはできない。
  • Writing: 自分のパソコンで書いているとスペルミスが自動的に指摘されてしまう。コピペのショートカットも自分のパソコンだと使えてしまう。

などなど......。これらは、どれも皆さんの当日試験がどうかはわかりませんが、少なくとも公式模試ではこういう形式になっているよというものです。

このあたりを熟知し、例えばListeningでは事前に問題文を見ないよう心がけたり、Speakingでもパッセージを見ながら準備したり話したりしないよう心がけたりすることで、これらのレギュレーションによるミスを減らすことができるでしょう。

逆に言うと、こういった細かい問題形式に慣れるためだけに余計な3万円を払うのであればもったいないと思います。

 

もっと早くしておけばよかったこと

公式の無料問題を解く

TOEFLは公式が無料の模試一回分を提供しています。Reading、Listeningは正誤判定ができますが、あまり復習しやすく設計されていませんので、勉強をするには向いていません。

ただ、ひとつ上の章で述べたように公式に発表されている問題形式を知っておくことは非常に大切です。またReadingの難易度の感覚、Listeningのスピード感などは、公式を一度聞いておくことが重要です。問題集によってはリスニング音声が本番よりも遅いかもしれません。

 

SpeakingのSample Answerを聞く

IELTSは結構あったのですが、TOEFLのスピーキングをSample Answerつきで視聴できるところが少なく、諦めてしまっていました。

まずは、何度も言っているようにTOEFL公式のSample Answerを早いうちに聞いておきましょう。私の場合、実は高いレベルを目指しすぎていたことがわかりました。英会話でネイティブの先生に添削してもらうと、どうしてもminor mistakesを指摘され続ける日々が続きます。aとthe、単数形と複数形を間違え続け、挫折しそうでした。

が、公式の無料模試で提供されているSample Answerをみると、思ったよりミスには寛容です。また市販の問題集のSample Answerは尋常じゃないぐらいの長さを複雑な文法を用いて喋っていたりしますが、公式では内容をしっかり伝えることに重点を置いています。正直、このレベルでHigh-levelと見なしてくれるんだと安心しました。

ただ、実際の点数が思ったより低く、似たような感触を持った人も結構いるようなので、Sample Answerは甘めの採点か、我々には分かりにくい差があるのかもしれません。

また、実はYouTubeにもSample Answerを点数・添削とともに公開してくれているチャンネルがあります。

www.youtube.com

私は結構このチャンネルでレベル感を掴みました。もっと早く知りたかった。

 

TED-Edを観る

ListeningおよびSpeakingの対策として、TED-Edを早くから見ておけばよかったと思っています。実はこのブログはこれを紹介するために書いたと言っても過言ではありません。

Listeningの対策として、巷ではTEDを見よとか映画を見よとか言われています。それが大事なのはわかっているけれど、一朝一夕でできることではありません。TOEFLの勉強をするために映画を見るというのは非効率的でしょう。腰を据えてTOEFLの勉強をするなら、TOEFLの問題集を解いたほうが良いと私は思います。TOEFLの勉強なんだから、教材さえ豊富に用意できるのであれば、TOEFLのための音声を聞いたほうが良いです。時間に余裕があり、日々の生活でコツコツと基礎リスニング力を上げるならTEDや映画を見たら良いと思いますが。

が、TED-Edというチャンネルは非常におすすめです。このチャンネルではアメリカ史や自然科学、心理学をはじめとした様々な教育的な内容が5分程度の動画にまとまっています。

まず何が良いかというと、TOEFLにそのまま出題されているのではないかと思うほど形式が合致していることです。どの動画も5分程度で導入から今後の展望や具体例まで完結するレクチャーです。内容も、アメリカの歴史、選挙制度、鳥や虫や宇宙などTOEFL頻出の自然科学ばかりです。また分野ごとの再生リストが作られているので、鳥のことをあまり知らないなら鳥の動画ばかり見ることもできます。

日本語字幕も公式のものが用意されており、いつでも逐語訳をチェックできます。ちゃんと測ったわけではないですが、速さも本番のテストと同じか少し速いくらいで、勉強にはもってこいでしょう。生物学やアメリカ史等の知識と英単語が得られるし、Speakingの問題集が足りなくなればこの動画を見て勝手に要約していればいいのです。

私が一通りググった勉強法では全然紹介されていなかったのですが、このチャンネルの動画を全部見てから受ければよかったと今では思います。TOEFLを目指すすべての人に届け!!!

 

www.youtube.com

 

 

三度目の正直で漢検準1級に受かった勉強法

1年ほど前、3回目の受験でなんとか漢字検定準1級に受かりました。
検索すればきっと、◯ヶ月で受かるだとか一発で受かるだとか色々でてくるかもしれませんが、一人の地道な受検生の勉強法をここに残しておきます。

不合格歴
・2014年ごろに初めての受験。合格ラインは160/200くらいだが、114点とかだった気がする。
・その後、漢検のことなど思い出さずに何年も経過。
・2021年の8月、自分の持っている資格を整理していたとき、2級をいつとったのかわからなくなってしまった。コロナ禍で暇だったため新しく受けるかと思い立ち、勉強を始めた。2021年10月の回に落ち、2022年2月の回に合格。

 

使った教材
・東大生直伝! 漢字検定 準1級 まるごと対策問題集(東京大学漢字検定研究会・編)
2014年に買ったものが家にあったのでそのまま使っていた。範囲も今と異なるし、カバーしている範囲的にこれをパーフェクトにしても合格できないような気がするので、特にオススメするわけではない。が、まずパーフェクトにするための一冊としては悪くなかった。

漢字検定準1級〔頻出度順〕問題集(高橋書店
頻出度準で並べられているものが一冊は欲しかった。

・本試験型漢字検定準1級試験問題集(成美堂出版)
模試形式のものも欲しかった。

漢検1/準1級実物大過去問本番チャレンジ! (日本漢字能検定協会)
もちろん準1級の部分だけ解いた。1級を眺めて、これは無理だ受けないでおこうと思った。まるで違う言語のようだ。念のため一度くらい過去問を本番形式で解いておこうという目的で購入。

 

揃えるべき教材
まず、どの教材を使えばいいのかについて持論を述べておく。なるべく少ない参考書で乗り切ることを考えよう。
個人的には、
・質の高めの分野別/頻出度別などの問題集(1~2冊)
・模試が十分な数入っている問題集(0~1冊)
・過去問(0~1冊)
でなんとかなるのではないかと思う。合計2~3冊といったところか。

過去問は公式から出ているので良いとして、残りの2冊は別々の出版社のものがよいのではないだろうか。理由はよくわからないが、一冊だけでは頻出漢字をカバーしきれない事が多いようだ。

どこのものを買うかは本当に自由だが、「どのくらいカバーしているか」「見やすいか」などを重視した。私は本の色使いやフォント、文字の大きさ等にこだわるほうなので、大手出版社から出ているもののうち気に入ったものを買った。このあたりはやはり書店に出向いて手ずから吟味するのが良いだろう。皆さんにも合うものが見つかりますように。

模試については、私は漢検以外の試験等々についても実戦形式で対策するほうがやる気が出るタイプなので、模試形式のものを用意した。そうでない人は、普通の問題集(分野別にまとまっているもの)を2冊にしても良さそうだ。


勉強法
特別なことはしていない。2回も落ちているし。
地道に問題集を解き、わからないものはわかるようになるまで解き、覚えられないものは何度も書いた。普通すぎる......。
四字熟語に関しては問題集の後ろにだいたいついている「四字熟語一覧」を地道に単語帳に書き写して、覚えたものから別のカードリングに移していく、という勉強をしていた。
一つ工夫したことといえば、例えば四字熟語の問題など、一冊の問題集だけでは「読み」しか出題されていない、知ったつもりで実は書けない、といったことが起きうる。
読みの問題でも自分で「あ、これは書けないかも」と思って対策できる人は大丈夫だが、そのセンサーがあまり働かない場合はとりあえず複数の問題集を解くほうがいいのかもしれない。
それから、コクヨのキャンパス単語帳の「大」というサイズ(78×52mm)が使いやすかった。四字熟語の読みと意味を一緒に書ける大きさの単語帳は珍しい。メーカーは問わないと思うが、単語帳派の人はぜひ参考にしてください。

日本語の好きなところ

皆さん、日本語って使っていますか?
日本語って良いですよね。今日は日本語の好きなところを2点ご紹介していきます。

 

 

1. 表意文字である

日本語のなかでも特に漢字は、表意文字なのです。

世界の文字は、表音文字表意文字に大別できます。

表音文字とは、「音を表す文字」のことです。アルファベットがわかりやすい例でしょう。catという言葉は、"c"の音、"a"の音、"t"の音から成っており、例外はありますが、それぞれの文字はそれぞれの音を表しています。

日本語の中でも、ひらがなやカタカナは表音文字にあたります。

対して漢字は表意文字、「意味を表す文字」です。「漢」「字」「日」「本」「語」それぞれの漢字、一文字一文字が意味を持っています。

この表意文字が使われている点、さらに言えば表意文字表音文字が組み合わされて使われている点が、非常に気に入っています。

 

ですから最近非常にナンセンスだなと思うのは、常用漢字外の字(表外漢字)をひらいて書く習慣です。もちろんその漢字を知らない人に配慮することは必要ですが、読み仮名をふるだけで十分だと思うのです。

例えば「醤油」という言葉。これの読み方がわからない人がいるならば、上に「しょうゆ」とルビを振っておけば、その人はあとから検索することができます。

そしてここが一番大切ですが、「醤油」が読めなくても、ある程度の内容は推測できます。例えば「醤」の字の下半分は「酒」の右側です。お酒に関係があるのかなとか、発酵系の液体なのかなとか、そういう想像を巡らすことが可能です。もちろん間違っていることもあるでしょうが、なんとなく「料理に使える液体かもしれない」というところまで辿り着く人もいるかもしれません。また上半分の「将」をみれば、「これが形声文字なら音読みはショウだな」と推測できる人もいるでしょう。

対して、「しょう油」ではどうでしょうか。読み方はわかります。そして、読み方以外は何もわかりません。「生油」「商油」「小油」......いくらでも可能性があり、意味の可能性も同じだけ考えられます。読み手により多くの情報を伝えられるのは、果たして「醤油」「しょう油」のどちらでしょうか。

 

加えて、散見される「漢字廃止論」も個人的には反対です。

もちろん漢字学習をしているときに「漢字なんてなくなってしまえ~」と思ったことはあります、外国人学習者の方はなおさらでしょう。しかしながら、ただでさえ音素が少なく同音異義語の多い日本語において、漢字を廃止するなど以ての外です。

 

2. 造語が作りやすい

「造語の作りやすさ」もまた日本語の長所であり、日本という国の発展に寄与してきたと考えています。

造語の作りやすさというのは、新しい概念の導入しやすさといえます。

たとえば「頭蓋骨」という言葉を見てみましょう。これは「頭蓋」と「骨」から成っています。表意文字であるので、頭蓋骨という言葉を知らない人でも「頭の蓋をしている骨」かしら、と分かるのは先に述べた通りで、加えて慣れた日本語話者なら大体の読み方も想像がつくでしょう。自分の専門分野以外の用語についても、なんとなくこういうことかなと推測することができるのです。

はたまた、これを英語では"skull"といいます。頭も蓋も骨も関係のない、新しい1単語になるのです。もちろん語源をたどればどこかに頭や蓋や骨の要素があるかもしれませんが、これらの言葉を使う人が一見して分かるものではありません。

頭蓋骨の例だけかと思われる人もいるかもしれません。私も量的な比較をしたわけではありません。が、ご自分の分野の専門用語を日本語と英語で学習されたことのある方なら、ある程度理解していただける部分もあるのではないでしょうか。

そして私は、これこそが良くも悪くも日本を支えてきたと思うのです。

たとえば、公用語が英語ではない人々が、自国で、英語で教育を受けるケースは珍しくありません。フィリピンやシンガポールでは、「英語の授業」ではなく「英語で授業」が日常的に行われています。このことがその国々の言語と関連していると今ここで証明することは困難ですが、少なくとも日本はそれをしなくても高い教育水準を保てた、というのは事実でしょう。数多ある専門分野について適切な言葉を作り、使用し、自国の言葉で教育と研究を発展させることができました。

 

一方で、もちろんこれらはデメリットでもあります。英語で専門教育を受けてきた場合、海外で活躍することもより容易いでしょうし、海外の優秀な学生を大学で受け入れることも然りでしょう。

そして日本については、国際化する社会の中での伸び悩み、英語教育の遅れなどを見れば明らかです。日本語で書かれた素晴らしい論文たちのなんともったいないことでしょうか。

しかしながら、もちろん感情論に過ぎませんが、よりたくさんの人に裾野を広げて教育を行えるこの日本語を私自身は愛してやみません。

死刑廃止の論拠について

死刑廃止については何回か討論をしたことがある。全くもって素人だけれど、この間トレンドにのっていたのでここに私見を貯蔵しておこう。

率直に言えば死刑廃止には賛成でも反対でもない。ただ、国連やその他の団体から日本という国に向けて圧力がかかるのが解せないというところだ。
死刑廃止を巡る意見は様々あるだろう。
犯罪の抑止力や遺族感情の問題、経済的な事情、そして冤罪、更生、人権問題。それぞれの国が、それぞれのバランスをとって死刑を存続させたり廃止したりしている。
国連や他国、何らかの団体からのメッセージは主に人権問題であるだろう。冤罪のリスクはゼロにならないとはいえ、科学技術の発達した監視社会において、現在死刑に処されるのは有罪が確実な人だとして良さそうだ。もしくは、他の刑罰であっても冤罪が生じうるのだから、下に述べるとおり死刑と他の刑罰との違いを明らかにしてから語るべきでもある。

では、人権問題を理由として死刑廃止を訴えるのは正当化されるだろうか。

まずもってこれは死刑廃止のひとつの理由にはなるが、それだけで死刑廃止を主張するには弱すぎる。その他死刑を存続させる理由たち(抑止力、遺族感情、その他もろもろ)との兼ね合いが必要だ。(もちろん、それを込みで主張している団体もある。彼らのエビデンスの質は一旦無視するとして。)
ここは、その国の治安、犯罪捜査のシステム、遺族感情にもし文化的な差が入り込みうるならばその辺りも加味しなければならないだろう。

そして、加害者の人権保護は、どのように決められるべきだろうか?
書きながらこの問題は法律の専門家に任せるべきだと思うばかりだが、数多の死刑廃止勧告に違和感があるのは、加害者の人権問題はあくまで程度の問題だと思えるからなのだ。
刑務所なり罰金なり、犯罪者の人権はだいたいどの国でもある程度は制限されている。国連だって罪を犯した人の権利を一切侵害せずに、言い換えれば野放しにすることを推奨しているわけではなかろう。
死刑というのはその権利の剥奪が「生命」であり「人生の残りの時間全て」になるわけだ。終身刑であれば「人生の残り時間における自由」であり、懲役刑なら「人生の残り時間の一部における自由」となろう。執行猶予の有無や、懲役刑と禁固刑の差などもある。
これらの「程度問題」について、国を跨いでまで外野から口を出されることは殆ど無いだろう。が、生命の問題になると途端に人権問題が発生する。
これは、ある国の人権問題に他国が干渉してはならないということではない。例えばジェンダー平等を考えよう。私自身は性によらずに同じ権利が認められるべきだと考えているが、それは一旦置いておいて、ある性に他の性と同じ権利を認めている国が、認めていない国に「権利を認めよ」と主張するのは筋が通っている。
それでは、ある性に他の性の半分の権利(定量化できるものではないが)を認めている国が、3分の1の権利を認めている国に「その性の人達の権利を軽視するな」と勧告したらどうか。個人的には、この点に「どのくらい認めるかの裁量は、国によるんじゃないのか」と疑問を差し挟む余地があるというわけだ。
つまり、向き合うべき問いはこうだ。
果たして死刑では加害者の人権を軽んじていて、懲役刑ではそうではないのだろうか。
生命は残り時間の積み重ねではないのだろうか。
生きる自由とそのほかの自由のどこに線引きがあるのだろうか。
こんな語気で語ってきたが、その2つの自由に線引きがあるともないとも言い難いと思っている。
いま、その議論抜きにして死刑を語るべきでないのではないだろうか。

カラオケに誘わない人間でありたい

私は音楽が好きでスポーツが嫌いなのだけれど、一般論を述べる時にはなるべく同じようにして語りたいなと思っている。立ち位置が似ているような気がするので。

まず学生時代のいわゆる副教科(体育、家庭科、技術、美術、音楽……)に共通することとして、好きな人は好き、嫌いな人は嫌い、とはっきり分かれたり、それなりにセンスが問われたりするという特徴がある。

その中でも体育と音楽は一般人気が段違いである。
体育と言えば「体育会系」「運動部」という一大ジャンルをなしていて、教科ひとつにはおさまらない人気を誇っている。「スポーツ」の中で細分化されすぎているから、たとえば全員がワールドカップを見ているという想定はされないことも多いが、それでも「知っていて当然だろう」という空気。
音楽は、部活動の数では体育に及ばないだろうが、お茶の間人気が圧倒的だ。音楽番組。サブスクリプション。 飲み会の後はカラオケ。「どんな音楽聴くの?」という、音楽を聴くことを前提とした質問。「どんなスポーツするの?」よりも頻度が高いかもしれない。社会に生きる民にとって、音楽は日常でスポーツは非日常だ。
それに比べると、「好きな画家は誰?」と聞かれたことはない。「フェルメール展行った?」と聞かれたこともない。美術は教養で、音楽とスポーツはいまや大衆文化だ。
このあたりの文化がそれぞれどういう立ち位置にあるかという話をしたいのではなく、ただ、自分が混同しないようにしたいと戒めたい。
勝手にスポーツに連れていかれたら絶対に嫌だ。そんな同調圧力があったら、そのコミュニティを辞めてしまうと思う。
私は好きだけれど、音楽についてもそうでありたい。
カラオケに、安易に誘わない人間でありたい。

 

 

 


なぜこんな話をしているかというと、駅伝云々の季節であるからだ。
街ぐるみで、何の関係もない人々の交通手段を制限してまで、音楽をすることがあるだろうか。
音楽の催しのために、家の目の前の通りを渡れず生活にこまる人がいただろうか。
声を大にしてこのことを主張するために、私は安易にカラオケに誘わない人間でありたい。